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イチジク担い手 研修強化 事前面接で意欲重視 就農準備金制度の対象に

2023/10/11

  • イチジクの生育を話し合う都築さんと中村室長(右)

JAあいち中央は、イチジク生産の担い手を確保・育成するための研修制度「いちじくスクール」の強化に乗り出しています。2022年には経営者として独り立ちできる内容に充実するとともに、受講の条件に事前面談を加えました。こうした取り組みの結果、スクールは愛知県が認定する研修機関の一つになりました。

JAは、イチジク生産者の高齢化や担い手不足への対策として17年度に、栽培技術を学べる「いちじくスクール」を開講しました。ただ、定年帰農者が多く、中には途中でリタイアする人もいました。

新しい仕組みでは、受講希望者の事前面談を導入し、生産意欲の高い人を対象とするようにしました。研修カリキュラムには実習の他に、農業経営を学べる講義を加えました。県が認定する研修機関となったことで、受講者は就農準備資金の交付を受けられるようになりました。

スクールはもともと技術の指導では定評を得ていました。農地40アールで年間2万パック(1パック360グラム)を出荷するスクール1期生の都築克宏さんは、品評会で県農業会議会長賞を獲得しています。「病気や技術面はもちろんのこと、先輩とのつながりができることが魅力だ」と、つながりづくりができる点も評価します。

一方、JA営農部園芸課産地対策室の中村大輔室長は「産地の維持のため、研修制度の充実だけでなく、スクール生の農地確保に向けて行政との連携・協力体制を強めたい」と話します。