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[火傷病ショック]梨花粉確保へ協力 採取用花を無償で融通

  • 梨生産部会

2024/3/30

  • 花粉採取用の花を摘む早川さん

愛知県内有数の梨産地、安城市で花摘み作業が3月下旬から始まり、最盛期を迎えています。今年は開花直前に降雨による冷え込みが続き、例年より2日ほど遅いスタートとなりました。JAあいち中央梨生産部会は、火傷病対策による花粉の輸入規制で、梨の花粉不足が懸念される問題に対し、部会内で花粉採取用の花を無償で融通し合い、必要な花粉を確保しています。

花粉の作り方は花を摘み、葯を採取し、葯から花粉を取り出して、精選するという4工程からなります。採取に適切な開花歩合は品種ごとに3日程度と短く、花摘み作業は繁忙を極めます。

3月30日、同市で梨を生産している部会の猪飼幸宏さんの圃場で、部会の早川加代子さんらが花を摘みました。花の開花歩合を見極めながら、ひと花ずつ手作業で摘み、4月上旬の授粉作業に必要な花粉を確保しました。

早川さんは「突然の輸入停止に驚き、どうしてよいか分からなかった。JAが花粉採取の手順を動画で説明してくれたり、部会員が温かく花の提供を受け入れてくれたりして、とてもありがたい。花粉を精選するまではまだ気が抜けないが、今後の見通しがつき、ほっとしている」と話しました。

猪飼さんは「自分で使う分以上の授粉樹があったので、協力を申し出た。梨生産者の減少を食い止めるための取り組みの一環。困っている梨生産者がいたら、助け合って課題に当たっていきたい」と話しました。

部会では77人が約34ヘクタールで「愛甘水」「甘ひびき」「幸水」「豊水」「あきづき」「新高」の6品種を栽培。主力品種の「幸水」は総生産量の5割を占めます。次年度以降の花粉確保については、大規模農家の授粉樹から穂木を採取し、各農家が高接ぎしていく方針です。

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