トピックスレポート
魅力発信し地域けん引 県唯一 女性の青年農業士
碧南市の露地野菜農家 永井千春さん
2024/5/17
- 小池市長に受賞を報告する永井さん(右)
第83回中日農業賞(中日新聞主催)で優秀賞を受賞した碧南市の露地野菜生産者の永井千春さんが5月17日、碧南市松本町の同市市役所を訪れ、小池友妃子市長に受賞を報告しました。
永井さんは、大規模露地野菜農家の継承を機に法人化し、栄養学等知識を活かして新しく「えらべるにんじんちゃん」などの自社ブランドを立ち上げ、農産物の生産、加工開発・販売を行うと共に産地ブランド力の向上に貢献していることが評価されました。同市からの受賞者は20年ぶりです。
永井さんは29歳で就農。父親から事業継承するにあたり法人化をすすめ、2018年に33歳で株式会社棚久の代表に就任しました。16年に青年農業士の認定を受け、18年には碧南市青年農業士会の代表を務めました。県認定の青年農業士239人のうち女性は永井さんのみです。農産物の生産だけでなく、管理栄養士や野菜ソムリエ上級プロの資格を活かし、交流サイト(SNS)による発信やイベントの出演を通して野菜の魅力などを伝える活動にも取り組んでいます。また、農福連携にも取り組み、障がい者の就労や生きがい作りの場を生み出すことで地域に貢献しています。
永井さんは「色々な方と関わっていく中でやってこられたことがありがたく、とても感謝している。野菜を楽しんで、自然と「食べたいな」という思いになってもらえるといいなと取り組んできた。今後も地域の皆さんや関わってくださる皆さんと一緒に野菜を楽しむということを大事にしていきたい」と話しました。
小池市長は「永井さんが頑張っている姿を見ていた。本当に嬉しい気持ちで一杯。家族も大切にしながら、碧南の農業を引っ張っていく姿を見続けていきたい」と話しました。
中日農業賞は、愛知や岐阜など中部9県において、農業生産及びその加工流通等を営み、新しい経営理念で年齢相応の経営成果を上げ、地域農業振興等を通じて地域社会の活性化に寄与している青年農業者に贈られます。