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水田の貯留機能を外国視察団に伝授

2024/6/5

  • 稲垣さん(左端)から排水マス流量調整方式の説明を聞く研修生

JAあいち中央は、安城市が6月5日に行った、スリランカの災害管理責任者や自治体への水田貯留についての研修・視察に協力しました。本研修・視察は、独立行政法人国際協力機構が催す、2024年度国別研修「流域戦略に基づく地方防災計画・流域管理」における研修・視察の一環で、発展途上国の経済・社会開発に有為な人材を養成することが目的です。同市による海外からの研修・視察の受け入れは初めてです。研修生9人が水田貯留による減災やその方法について学びました。

スリランカでは、豪雨による水害が多く、同機構が研修の中で水害対策のプロジェクトを発足。茶の栽培が有名で茶畑が多いスリランカの土地と同市の土地が似ていることから、同市では水田貯留について研修を行いました。

同市市役所での研修後、同市堀内町の用水路で同市職員から、水路ゲートの設置による水路流量調整方式での貯留方法が説明されました。その後、同町内の田んぼで、JAあいち中央営農部会の稲垣巨樹さんと鈴木貴士さんが、田んぼに水田貯留用せき板を設置する排水マス流量調整方式での貯留方法の説明や農家としての水田貯留に関する経験を話しました。

研修生は「実際に用水路や田んぼで水田貯留の方法を説明していただき、より理解が深まり楽しかった。地域を洪水などの水害から守る方法を知ることができた。自国の農業関連省と情報を共有し、水害対策につなげていきたい」と話しました。

稲垣さんは「日本の水田貯留技術が他国でも良いアイデアだと広まってくれると嬉しい。地元の方々にも田んぼには地域を守る機能があることをもっと知ってほしい。水田貯留は田んぼでの生産あってのもの。地域を守るためにも、これからもお米などを頑張って生産していきたい」と話しました。