トピックスレポート
二番果のピーク 花芽検鏡で予測
- いちご部会
2024/10/30
- 持ち込まれた苗を検査する髙須技師
安城市池浦町の愛知県西三河農林水産事務所農業改良普及課で10月30日、前日にJAあいち中央いちご部会が持ち込んだイチゴの定植苗の2番果の花芽検鏡が行われました。需要が高い1月から2月にかけての2番果の出荷ピークを予測し、適切な生育コントロールと事前に出荷数量を把握して市場と良好な出荷調整を行うことが目的です。
同課は、花芽を確認しやすくするため、持ち込まれた「紅ほっぺ」の苗を前日夜からアルコール溶液に浸し、顕微鏡を覗きながら専用の器具で外葉を取り除きました。1検体10分程かけて花芽の状態を確認し、現在の花芽の分化状況を伝えました。今年はイチゴ苗の定植時期が夏場から続く高温の影響で7日程遅れたことから、1番果と同じく2番果の生育にも多少の遅れがみられました。部会員は伝えられた結果をもとに、2番果の出荷に向けたハウス内の加温開始時期や電照時間、施肥などの栽培管理を行います。
同課の髙須達也技師は「先の作業を予測することはとても重要。結果を見て、今後の栽培管理を適切に行う判断材料にしてほしい」と話しました。
部会事務局を務めるJA営農部園芸課の伊藤颯さんは「結果を参考に、寒い時期と出荷のピークに備えた適切な栽培管理を呼びかけて、今年も品質の良いイチゴを消費者の皆さんへ届けたい」と話しました。
部会は、11人が約1.8ヘクタールで「紅ほっぺ」と「ゆめのか」などを栽培。2023年度は11月21日の初出荷から5月31日までに約6.1トンを出荷しました。