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高校生がロボ研究 農作業の一助に 刈谷地区農業まつりに技術披露

  • 愛知県立刈谷工科高校

2024/11/16

  • 自動運転ロボットを展示する刈谷工科高校の生徒

愛知県立刈谷工科高等学校は、持続可能な社会を実現するために社会貢献できる人材育成を目標としています。IT工学科の授業の一環で、同校2年生と3年生の生徒が現代社会の課題を見出し、それらの課題を解決できる工学技術について学習しています。

IT工学科はさまざまなプロジェクトに挑戦しており、プロジェクトの一つで「農業における人材不足が現代社会の大きな課題である」と課題提起。それを解決できるスマート農業ロボットについて研究し、持続可能な農業の実現を目指しています。

11月16日には、刈谷市小垣江町のJAあいち中央刈谷営農センターで行われたJA刈谷地区農業まつりに、自動運転ロボットの展示ブースを出展しました。ステージで活動発表も行い、現代の農業が抱える課題をクイズ形式で来場者に問いかけ、その課題を解決する先端技術を紹介しました。

展示した自動運転ロボットには車の自動運転技術と同様の技術が搭載され、レーザーにより周囲を測定して障害物にぶつかることなく走行できます。また、取得したGNSS(衛星測位システム)の座標をRTK(相対測位)技術により補正して、位置情報の誤差範囲をセンチメートル単位まで小さくすることができます。これにより、農地でも正確に走行できるため、肥料や農薬の自動散布に活用する想定です。他にも、画像から作物の生育状況を可視化し、必要な肥料や農薬を算出するために、画像解析AI技術も研究していると発表しました。

スマート農業ロボットについて研究する生徒は「自動運転技術を農業に取り入れることができれば、人材不足を解消できると思ったのが開発のきっかけ。気象データを予測する技術などさまざまな工学技術を組み合わせて課題の解決策を提案していきたい」と話しました。

同校IT工学科の加藤寛康教諭は「農業に工学技術が加わることにより、人の手にしかできないことが新たに見えてくる。おいしさなど農産物本来の価値だけではなく、自動運転ロボットなどの工学技術を使った栽培方法やそれに伴う人の手の加わり方に対する付加価値を生み出し、持続可能な農業を実現できる人材を育成できるよう引き続き取り組んでいく」と話しました。

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